大貫義郎「場の量子論」を読みました

漸近的世界

調和振動子とFock空間、真空

つまりこのような系では、ハミルトニアンは自由ハミルトニアンにはなっておらず、したがってこのままではFock空間を設定することができない。

あとの議論でみるように、このような理想的な状況が実現可能であることは場の量子論の基本的前提になっている。それはもちろん、与えられたハミルトニアンの形に依存してきめられるものであって、最近ではしばしばこれに対して相(phase)という言葉が用いられている。相が異なれば、これに応じてHilbert空間も異なり、真空も異なってくる。

自由場

弦の運動、de Brouglie場、Dirac場、Klein-Gordon場

発散について

Einsteinの因果律

同時刻で異なる空間的な2点におけるエネルギー密度は、(2.78)によれば交換する。

漸近的世界

この漸近的世界における状態ベクトルつまり始状態と終状態を結ぶ演算子はS行列(S-matrix)とよばれる。

Wigner相

破れの相に対して、このとき系はWigner相(Wigner phase)にあるという。

Lorentz変換とWigner回転

CPT定理

何が見るに到るものでしょうか。

このとき、系はパリティを保存しない、あるいはパリティ非保存であるという。

Weyl場(Weyl field)

ただし、これはMajorna場に対する変換であって、すでに述べたように、Weyl場に対してこれと同等な変換を定義することはできないことに注意しよう。

しかし、より一般的には反粒子の定義はむしろ荷電共役変換によって与えられるべきであろう。

CPT定理

以上は相互作用Lagrange関数(4.111)を用いて得られた結果であるが、じつはこれは連続的Lorentz変換で不変であるようなLagrange関数の一般的な性質に由来する結果なのである。

これは前々節の荷電共役変換を用いて行なった反粒子の定義の拡張であって、理論がC不変ではなく荷電共役変換が存在しない場合にも、反粒子概念はCPT変換を通じて定義できることに注意すべきである。

T積

このようにつくられた積はT積とよばれる。(ii)の入れ換えの過程は一意的ではないが、符号因子は一定であること、また、相対論的場の理論ではT積の定義はLorentz不変であることを確かめていただきたい。

伝播関数とスペクトル表示とBethe-Salpeter振幅とS行列

このようにして、1体伝播関数の運動量表示での極は安定な1体粒子に対応している。

つまり、Noetherカレントは保存則に従うにもかかわらず、保存量としてのNoether電荷が定義できず、系はWigner相ではなくなるわけである。

いいかえれば、(6.2)はこの場合、真空を別の真空に移行させる変換で、出発点にとった真空を不変にしていない。すなわち、系はWigner相にあることが許されず、破れの相に属することになる。

摂動展開

摂動展開、相互作用描像、N積、Wickの定理

Dirac表示、Majorana表示

最後に、運動量表示でのDirac方程式の解の性質を整理しておく。

電磁場の系、中西-Lautrup形式、Feynmanゲージ、Landauゲージ

S行列

つまり、S行列が知りたい、ということでしょうか。

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