爽やかな話

近所の川原から、風に乗ってきたのか。羽虫が飛んだ。蚊よりも小さく1ミリ以下だと思う。網戸を素通りしているのか、窓の小さな隙間からなのか、家の中に入ってきた。たくさん入ってきた。読んでいた本の上に止まる。息吹で吹き飛ばした。

ふと、ちっちゃい頃、遠足の雪山登山で迷子になったことを思い出す。真っ白な冷たい道を歩きながら、死ぬ前にテリヤキハンバーガーをたらふく食べたかった、とか叫んでいた。

「そうなん?」

昔、冷蔵庫に長く置きすぎた、食べかけのバニラアイスの呪いだろうか。激辛麻婆豆腐で、おなかがピーピーになった。

「そうなん?」

落とし物をして、ほかのだれかにネコババされたときのような、たるい気持ちがある。もやもや悶々とした気分を爽やかにしたいからなのか、久しぶりに「爽」を食べた。umai

街に出ると人人人人人人人人人人。すんごく混沌としていた。キャリーバッグを片手で転がす者達がスマホでカシャカシャと。レンズの死角に隠れることが無理で、どうしても写ってしまう。

「ゆうでねぇ」

顔とるな、と言いたい

「ゆうでねぇ」

夢の中で、真っ暗闇を1匹のアゲハ蝶が飛んでいった。お風呂の給湯器の電源が切れてて温水が。。。

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